もうバカ息子のためでなく、自分たち夫婦の為に老後資金を確保しよう
最近、社会問題化している中高年ニートの増加。
この問題は、社会の問題でもありますが、一番疲弊しているのは、その子供を持つ親たちではないでしょうか。
世間からは「育て方に問題があった」などの言われ方をされ、当の子供は自分たちの年金を蝕む”年金パラサイト”というモンスターと化しているから、たまったものではありません。
中年ニートの問題は、「育て方が悪かったんだ」などという決めつけも禁物です。
育て方が良くても、普通でも、色々な条件が重なって、子供がニートの蟻地獄にハマってしまうことはいくらでもあるからです。
そして、今の社会はニートにとって住み心地の良い環境でもあるのです。
・実際に他者と接触しなくても、ネットでのコミニケーションができ、アイデンティティも築ける
・近所付き合いも希薄で、干渉されない。
ニートの子供たちは、何歳になっても親からお金を蝕みます。
親が働き盛りのときは何とかなったお金も、年金生活に入ると流石に、首が回らなくなります。
しかし、子供たちは”親はいくらでもお金を持っている”とでも思っているのかと疑ってしまうくらいに、容赦ありません。
そんな悩める親たちには、公的機関や金融機関が行うリバースモーゲージを、自分たちの老後資金のために考えてもらいたいものです。
リバースモーゲージとは?
リバースモーゲージは直訳すると、「逆抵当」となりますが、それだけだと今一つ意味不明ですね。
つまり、高齢者が家を担保に不動産価値以内のお金を借りれて、しかも返済は担保にかけた不動産でおこなうので、お金の返済がない借金です。
また、家を担保に出す以上、親が死亡してしまった後、息子が住み続けることはできません。
前述したように、融資元は「金融機関」と「自治体」とがあります。
ざっくり言うと、自治体は低所得者向けで、生活資金確保。
金融機関は一定の所得がある方向けで、ゆとり生活資金確保を目的としています。
どちらも高齢者に対してのサービスになります。
簡単にそれぞれの違いを説明していきます。
自治体のリバースモーゲージ
自治体は申し込み窓口は、全国市町村の「社会福祉協議会」となります。
原則、申し込みが出来るのは、65歳以上の方で所得が「住民税非課税世帯」になります。
詳しくは、各市町村に問い合わせてみてください。
もう一つ準備するものとして、自治体のリバースモーゲージでは、保証を人立てなければなりません。
なぜか、というのはこちらで説明しています。
次にサービス内容です。
融資の方法は、一括ではなく毎月月払いで支払われます。また、融資額は不動産表価格の7割くらいになります。
毎月の支払額は、30万円を上限としています。
借り入れ利息は年3%か、長期プライムレートのいづれか低い方が適用されます。
金融機関のリバースモーゲージ
金融機関のリバースモーゲージは、融資元が民間になりますから、審査なども厳しくなります。
所得条件、預貯金資産、不動産資産などが審査されます。
また、対象年齢は自治体のが65歳に対して、金融機関は55歳や60歳が多くなります。
保証人に関しては、金融機関は保証会社や住宅融資保険などでまかなっているので、不要のケースが多くなります。
その代わり、相続人の同意が条件となることが多くなり、金融機関によって、「推定相続人全員の同意が必要」や「法定相続人の代表者1名の同意」など違いがあります。
もちろん「相続人同意は不要」という銀行もあります。
住まいを担保にする分、住んでいる場所が首都圏や、路線価がある地域限定となるケースが殆んどです。
返済義務がないといっても、そうならないケースも
基本的に、このシステムでは住宅を担保にしているので、借りたお金を返済しなくていいのですが、そうでないケースも想定されます。
借り入れ契約時の不動産価値が2,000万円だとして、15年間で1,400万円の融資を受けてきたとします。
しかし、地域の商業環境などの変化がおこり、返済義務が生じた15年後の不動産価値が1,000万円に下落した場合、Aさんは差額の400万円を返済しなければならないのです。
そんなことから、自治体は保証人を立たせます。
まとめ
日本人の平均寿命は今や男女とも、80歳を上回り、世界でみても男女ともトップスリーに入りますね。
長生きは喜ばしいですが、老後の資金問題が浮上してきます。
さらに、病気や老化現象にも悩まされることも考えられます。
平成20年度の厚生労働省調べでは、日本人の健康寿命は男性で72歳、女性で74歳ですから、約10年は何かしらの健康問題をかかえる計算です。
本来なら衰えた親が子共に介護や、生活の世話をしてもらいたいのに、大きな坊やに翻弄されては何も報われません。
子供に家を残すことは出来なくなりますが、当面の資金を確保してみてはいかがでしょうか。
また、今回の記事のケースでなくとも、子供が2世帯にわたり、同じ住居に暮らすケースも少なくなりました。
空き家問題を解消する手段としても、有効かもしれません。
本日も最後まで、お読み頂きありがとうございました。
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