人は美味しくない料理の前では無口になる | Tekutekuスタイル

人は美味しくない料理の前では無口になる

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昨今、日本のラーメンは世界共通語”RAMEN”となり、日本のソールフードと言っても過言ではありません。

街に出れば、様々な味やスタイルのラーメン店がしのぎを削り、私たちの舌をうならせてくれます。

いつしか、ラーメン店は競争の激化によってなのか、「ハズレ」と感じるお店には出くわさなくなりました。

いわゆる「ハズレ-ラーメン店」はこれだけの競争を勝ち残る事はできず、淘汰されてしまうんでしょうね。

SNSの普及で、今までの何倍も速く広く口コミは拡がっていきますからね。

そんな昨今のラーメン屋事情ですが、久しぶりに出くわしました「懐かしのハズレラーメン店」!

その恐怖体験を、記事に残そうと思い立ちました。

一押しラーメンを大盛で注文してみた

それは、私たち家族が住む町に最近オープンしたラーメン屋さんでした。

立地は街道沿いでもなく、それでも生活道路と呼ばれるような中央に黄色いセンターラインがあるような道路にも面していない、住宅街の一角にポツンと建っていました。

たまに行くコンビニの裏手にオープンしたそのお店は、「らーめん」のノボリ旗を1本、入り口の前に掲げて外壁は茶色と黒のモノトーンでシックな雰囲気のお店でした。

駐車場はまだ舗装されて程ないのでしょうか、まだ表面が黒くなっていて12~15台くらい停められる大きさでした。

扉は手動で開ける引き戸で、戸を開けるとまた奥にもう一枚引き戸がありました。

2重扉で店内の温度を、外気に漏らさないような拘りを感じます。

 

店内は新しい店だけあって、小ぎれいで4人掛けの席が8セット、8人くらいが座れるカウンターテーブルがパッと目に入ります。

時間は13:00くらいでしたが、お客は私を含め、まばらに4組、7人でした。

なるほど昼飯時だけど、ひっそりと裏手にたたずむ立地だからオープン間もない今は、お客さんに認知されていないんだな、と思いました。

「いらっしゃいませ~!」奥から元気な、でも少し疲れた表情の奥様らしき、容姿の良いおばさんが声をかけてくれました。

食券を買って、私が1人であることを伝えると小ぎれいなカウンターへ案内されました。

食券って多くのお店では、その店一押しのメニューが上にボタンが配列していると思うんです。

そのお店では何と、塩ラーメンが一番上に配列してありました。

醤油や豚骨が上に配列される店が多い中、この塩ラーメントップ配列、、、かなりの自信と踏みました。

住宅街の一角という、決して好立地とは言えない場所にオープンし、塩ラーメンを食券機のゴールデンゾーンに打ち出してくるこの姿勢!

解り易い!!  そうか、直球勝負だな・・・

解った、受けて立とう!

迷わず「塩ラーメン 大盛」を注文しました!!

この夫婦は・・・色々と想像を巡らせてしまう 頭の中グルグル

女将さんが「少々お待ちください」と言いながら置いてくれた”お冷”は、何故か小ぶりなコップに半分も満たない量でした。

別に水のピッチャーもあったし、深く考える事もなく塩ラーメンが運ばれるのを待ちました。

食券を受け取った女将さんが、威勢よく「塩ラーメン入りましたー!」と厨房のご主人に伝えると、背を向けたままかなり暗い声で「はい・・」、暗いというより不愛想って感じですかね。

ここで、なんか不安を抱きました。

そうした中スマホをいじっていると、ふと、あることに気づきました。

私以外の6人のお客は一人は私と同じようにカウンターで1人、他はテーブル席に会社の同僚と見られる男性客が3人、別のテーブルには初老の夫婦が2人でした。

その人たちは、まるでお喋りをしないで、もくもくと食べているんです。

カウンターのお1人様は、しょうがないとしても会社の同僚と見られる3人組、老夫婦も全然会話がありません。

「どうしたんだろう?」ボンヤリそんな事を考えていると「お待ちどうさまでした~」と塩ラーメン大盛が運ばれて来ました。

塩ラーメン特有の、透き通ったスープの中に、中太麺がしっかりと鎮座しています。

具材はもやし少々、メンマ少量、小さなチャーシューが2枚乗っていました。

なんか具材のバランスが気になりました。もやしが中途半端に少ないのです。乗せるなら乗せれば良いのに・・・

これなら無くてもいいんじゃね?

まぁ、細かい事はいいか、とスープをすすってみます。

ん? 味薄くね??

少し麺を掻きまわしてから、もう一度すすってみますがやっぱり妙に薄い味。

コクというか油分がまるで感じられず、お湯に塩と出汁が薄く入っているという印象です。

麺をすすってみると、今度は腰が全然ありません。

うわぁぁぁ、まさかのハズレですか~??

心の中でそう叫んでいました。

取り敢えず今度はメンマを頂きました。

おっ、これは上手い!というか、1番まともだ! 多分、市販のメンマなんでしょう。

次にチャーシューを口にしてみます。

えっ?!何だ、この臭みは???

気を取り直して、もう一口、やっぱり臭い!!!

なんか汗臭いというか、何なんでしょうか、これはもう喰えん!

チャーシューは1枚半を残して、ギブアップ。

豚さんゴメン!!

もう呆れた私は、このままみんな残しちゃおうかと思ったのですが、800円のサンクコストが惜しくなり、麺とメンマだけは食べきりました。

そして、せめてものメッセージとしてスープとチャーシュー1枚半を残して、店を出たのです。

外に出るとノボリ旗が倒れていましたが、スルーして車に乗り込んだのでした。

帰りの車の中で、色々と推測してしまいました。

あの夫婦は脱サラしてラーメン屋をはじめたのかな?

出店費用で借金とかしたのかな?

そもそも、夫婦そろって味見とかしているのかな?

他のお店と味比べをしているのかな?

奥さんがカラ元気を、しっかり出しているのに不味い味しか出せないご主人は不愛想って、あれじゃ奥さんは不満が爆発するんじゃないかな?

きっとご主人は研究なんてしない、ものぐさな人なんだろうな。

商売を甘く見てるんだろうな。

ラーメンをバカにしているんじゃないのか?

グルグルと頭の中で、妄想が止まらなくなりました。

家に着いて、サッポロ一番しおラーメンで口直しをしました。  

本日も最後までお読み頂きありがとうございました。

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