普通に生活をしていると、いろいろな波風が立ったりするものです。
「なんでこんな、理不尽な思いをしなければならないのか?」
「自分だけいつも苦労を強いられて、他の人がうらやましい!」
時にはこんな思いに、陥ってしまう状況ってあると思います。
そんな時、私はいつも以下のように考えるようにしています。
すると、その嫌な事象に対して前向きに向かい合うことが出来ます。
やるせない想いは、人と比較することで浮かんでくる
ドラマにもなり、ベストセラーにもなった「嫌われる勇気」は、アドラー心理学を表現した名著です。
そのアルフレッド・アドラーは「人の悩みはすべて人間関係の悩みである」と言いました。
昔、お釈迦様は他人と比べる事を止めれば楽になることを説きながらも、それは容易ではないことも付け加えています。
自分と他人を比較しなくなれば、どんなに気が楽になるかは誰でも容易に想像できるのですが、性というか、簡単にはいかないようです。
仏教ではある種の悟りに到達して初めて、人との比較から解放されると考えられています。
ただ、私たち凡人だって、全ての面においては「人との比較」をやめられなくても、「今、この場面、この部分では、比較しないようにしよう」とか、「この場面では、人は人、自分は自分と割り切ろう」と部分的になら、出来るはずです。
一歩離れて、自分を客観的にとらえて言い聞かせることはできます。
この”自分を客観的にとらえる”行為を、「メタ認知」と言います。
メタ認知によって、自分を上から他人の目で見るかのように観察して、自分に助言します。
自分と他人との比較は、心の癖であり、人の性なのでこのように部分的に「比較禁止令」を自分に課す手は有効です。
しかし、しかしです!
それでも、どうしても気になるというか、納得いかないレベルの不公平や理不尽って、この世の中はゴロゴロしているものです。
ちょっとやそっとではないから、読者もこのページに辿り着いたのかもしれません。
そんな時の考え方はこうです。
それは今の状況を、振り子の法則に当てはめることです。
しかも、この考えを貫いていくと、私の経験上、状況さえも変わっていくことが多々あります。
振り子の法則とは
「正負の法則」とも言われますが、振り子の法則とはポジティブな事象とネガティブな事象が同じだけ、人には降り注ぐといった意味になります。
振り子の”振り”は、人によって大きな振りもあれば、小さな振りもあります。
よく言われるのは、凄く大きな幸せを味わったら(振り子が右に大きく振れたら)、凄く大きな不幸を経験する(振り子は左に大きく振れる)、という事です。
アメリカの富豪は、このことを信じる人が多くて、ある程度稼いだら人道的な寄付を積極的に行い、振り子が「負の方向」へ触れることを軽減しようとすると言います。
また、この法則は業(カルマ)と関連付けて考えることもできます。
カルマと聞くと、「前世で何か悪いことしたら、そのシッペ返しが今世に待っている」という捉え方がされますが、そればかりではありません。
もともとカルマは、「結果」を生ませた「行為」、その「行為」の事を言います。
『今、人に意地悪をされてるのは、過去に自分が誰かに意地悪をしたから』と考えるのですが、カルマは誰しもが少なからず背負っています。
意図していても、してなくても、気付かないうちに人に迷惑をかけたり、傷つけてしまったり、恨みを買ったりしているかもしれません。
だから、嫌な経験をしているとき「何かのカルマを返しているのだ」と考えるのです。
ただ、これだと何か“受け身”の印象があります。
カルマの繰り上げ返済
では、嫌な事や辛い思い、悲しい出来事、さまざまなネガティブな出来事については、カルマの解消をしている、と考えるのも良いですが、もっと突っ込んで、「カルマの繰り上げ返済」をしていると考えてみるのです。
これは、先に書いた、アメリカの富豪のやり方と似ていますが、富豪は稼いだあとに、振り子の逆振れの前に寄付という投資をします。
対してこちらは、「いつか良い想いをする」前に逆振れの分を少しでも今返済してしまう、という先行投資、繰り上げ返済のつもりで、嫌な事を楽しんでこなしていきます。
嫌な事はカルマの繰り上げ返済、楽しんでこなしていくのです!
こう考えると、小さな「めんどくさい!」や「ちっきしょう!」的な出来事は、かえって「いっただきまーす!」と感謝さえしながら、乗り越えられてしまいます。
昔の人が言った「若い頃の苦労は、買ってでもしろ」というのは、上記の意味もあるのかな?と思えるのです。
よく、目先の得ばかり追いかける人や、損得勘定の計算がやたらと早い人がいます。
そんな人のことを、こう考えるのです。
「うゎ、もったいない!こんなチッポケな得を拾って、振り子の「順振り」を消化しちゃってるよ」とwww
例えば、ろくでもない上司がろくでもない同僚にばかり、えこひいきをしていたとします。
このときどう考えるか?
バカ上司のちっぽけなえこひいきで、順振りを使ってはもったいない!理不尽な仕事周りは自分のカルマの解消に使うっちゃ
と、こんな風に考えてみては、どうでしょうか?
本当に振り子の法則はあるの?
と、ここまでは「世の中には振り子の法則が働いている」という前提のもとに書いてきましたが、そもそも本当に振り子の法則というのは存在するのでしょうか?
この手の事を証明するのは、ほぼ無理に近いくらい困難なものです。
よく聞くところでは、”宝くじに大当たりした人は、不幸な人生が待っている”とかありますけど、根拠が不明でよく解りません。
ただ、この世が相対性で出来ていて、光と影、陰と陽、のように必ず裏と表があります。
そんな事から、正負の法則は働いていると考えるのは自然な事と思います。
私の意見では、大好きな本の著者の大半が振り子の法則を説いていますし、個人的には信じています。
これは、個人の見解によりますが、「そう考えた方が生きやすいなら、そう考えてもいいんじゃないか?」ということです。
まとめ
繰返しますが、世の中には光と影があるように、表と裏、陰と陽があります。
これはこの世が、相対性の世の中だからです。
これは、哲学や宗教などのスピリチュアルな観点からも、科学的な観点からも一致している見方です。
そもそも、「良いこと」と「悪いこと」は人それぞれの価値観や、時代背景によっても違うので絶対的ではありません。
ある国にとってのテロリストは、別の国にとってのヒーローだったりしますから。
そこで、今回の考え方を実践すると、自分にとっての「嫌な事、悪いこと」は「カルマの繰り上げ返済ができる良い事」と、取って代わってしまいます。
すると自分の中の波動が変わり出し、それまでの「嫌な事、事象」が自然になくなっていくのです。
多分、これは波動の変化によって、その事での「カルマを卒業した」ということになるのだと思います。
これが先に言った「この考えを貫いていくと、私の経験上、状況さえも変わっていくことが多々あります。」という私の経験したことの見解です。
嫌な持ち回り、自夫人が舞い込んで来た時、「よ~し! ここで繰り上げ返済して、このあとの人生の楽しみを謳歌しちゃおう、ありがたや、ありがたや・・」と喜んで引き受けてみてはいかがでしょうか。
今回も最後まで、お読みいただきありがとうございました。
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