今回は「超一流の食事術」という本を読みました。
驚きの事実と、そこそこ知っていた事どうしが線で繋がった、というような沢山の「なるほど」がありましたので、ほんの一部だけ掻い摘んで紹介したいと思います。
病気、ダイエット、老化、美容、あらゆる分野で役に立つお薦めの一冊です。
気になる人は是非、購入して読んでみてください!
注!
私は、約一ヶ月目に体調の不良を感じ、やり方を変えました。
ダイエットという意味では効果は感じましたが危険を伴います。
糖質抜きダイエットの歴史はまだ浅く、安全性に関しては医師の間でも賛否両論です。
ファットバーニングダイエットを検討している人がこのページを訪れると思い、警告にもなると思い、タイトルの変更や削除を行いません。
詳しくは初めて約1か月後にアップした「ファットバーニングでのダイエット ➃」をご覧ください。
結論から言いますと、私たち東洋人は西洋人と比べて、インスリンの量が違うので、最低1日130グラムの炭水化物(おにぎり中くらい)の摂取をしなければ糖尿病になる危険性が極めて高いのです。
以下の方法は痩せる事は間違えありませんが、この事を踏まえた上で参考にしてください。
この本の著者について紹介します。
著者はカナダ出身の医師、アイザック・H・ジョーンズ博士です。
発達性障害ADHDの彼が食生活改善治療で大学院を首席で卒業という大変身
博士の専門は機能性医学だぞうで、彼は幼い頃は授業に集中することができず、テストの結果はいつも散々なもので、いわく「いつも世界にモヤがかかっていて、何かやろうとするにも数分間も根気が続かず、頭の中は常にボンヤリしていた」との事です。
遂には学校から「専門医による診断」を薦められます。
そして診断結果は発達性障害の1つ、ADHD(注意欠陥・多動性障害)だったそうです。彼が14歳のときです。
その後も薬などの治療は続けますが、良くならず皆と一緒にテストなどを受けられないとの理由で特別クラスで授業を受けていたそうです。
このように一般的な西洋医学では改善していかない様子を見かねて、博士の両親がある「自然治療医」のところへ彼を連れて行きます。
その自然治療医の指導のもと、食生活の改善を始めたそうです。
そこからは劇的に効果が現れたそうです。
先ず脳の働きが活発になっていくのを実感するようになり、4ヶ月で普通クラスに戻れただけでなく、テストの結果もオールA、そればかりでなく顔中にあったニキビが消え、時たま襲ってくる原因不明の腹痛もなくなり、ポッチャリしていたボディーも引き締まったボディーになったそうです。
そしてアメリカの大学に入学すると20歳の時には飛び級で大学院に進学、そして23歳で博士号を取得、大学院を首席で卒業という大変身を成し遂げるのでした。
アイザック・H・ジョーンズ博士はこの食事改善で大きく期待できる効果は2つあるといいます。
➀ 脳の機能が高まる
➁ あらゆる病気の原因とされる慢性炎症を防げる
その他、美容、ダイエット効果も期待できるそうです。
ここで、➀について「脳の栄養源はグルコース(ブドウ糖)でしょ?」と疑問がわくと思いますが、それについては後で紹介します。
人間の2つのエネルギー源
ではどのような食生活に変えていけば良いのでしょうか?
それは、糖質を抑えて良い油を摂るということだそうです。
人類の歴史400万年のうち、大半は飢えから命を守るために脂質をエネルギー源として生きてきたそうです。
そしてようやく1万年前になって穀物を栽培し糖質をエネルギー源として生きはじめたというのです。
本来人間は脂質をエネルギー源として活動するのが自然な姿と言っています。
60兆個ある人間の細胞ですが、その細胞膜は脂肪で作られていて脳もその重さの6割は脂肪の重さだそうです。
●現代人の多くが行っている糖をエネルギー源とする方法をシュガーバーニング(糖質燃焼型)と呼びます。
●脂質をエネルギー源とする方法をファットバーニング(脂質燃焼型)と呼びます。
※ 今でも北極やカナダ北部の先住人「イヌイット」はファットバーニングで生きているそうです。
その結果、心臓病、脳血管障害、がんのリスクが桁外れに低いといいます。
※ 糖の燃料タンク
タンクの場所・・肝臓、グルコースに変わるまでグリコーゲンとして貯蔵されます。
⇒2千キロカロリーまで貯蔵できるそうです。
※ 脂質の燃料タンク
タンクの場所・・皮膚の下の皮下脂肪、内蔵のまわりの体脂肪、脂肪酸として貯蔵されます。
⇒4万キロカロリーまで貯蔵できますので、実に糖の燃料タンクの20倍です。
では何故、2つのエネルギー源があるのでしょうか?
古代、まだ人間が穀物を栽培していない、狩猟中心の生活のとき、エネルギー源はファットバーニングでした。
ファットバーニングでは貯蔵庫が大きいため長く貯蔵ができたので、狩りがうまくいかなくても飢えをしのぐ事ができました。
しかし、エネルギーへの転換スピードはシュガーバーニングの方が早いため、とっさの危険回避のときなどにはシュガーバーニングの方が効率が良かったと考えます。
ですので、通常時のファットバーニング、緊急時のシュガーバーニングという使い分けを体内でしていたそうです。
それが、現代人は穀物栽培という方法を手に入れてから、飢えからは開放されましたが常に緊急時用のシュガーバーニングで生活している状況に陥ってしまったと言っています。
では何故、シュガーバーニングが身体に悪影響を及ぼすというのでしょうか?
シュガーバーニングが及ぼす身体への悪影響
博士ははっきりと言っています。
「様々な病気のもととなる慢性炎症を引き起こす原因として、排気ガス、タバコの煙、放射線などが挙げられるが、一番の原因は食べものです」
まず、炭水化物などの糖質が口から運ばれると体内でグルコース(ブドウ糖)という物質になって細胞に運ばれ、細胞でエネルギーが作り出されるそうです。
その時、グルコース(ブドウ糖)を細胞に運ぶトラック役がインスリンというホルモンです。
トラック「インスリン号」はすい臓からワーッと血中(高速道路)に沢山出てきてグルコース(ブドウ糖)を乗せて各細胞(取引先)に届けると説明しています。
そしてそのとき血中は高血糖値になりますが、役目を果たすとインスリンはまたワーッと血中から消えていきます。
このときは血中は低血糖になるそうです。
このワーッと出て、ワーと引っ込むインスリン、グルコースの状態がまるでジェットコースターの様だと例えています。
このようにいつも血糖値が上下していると、細胞に供給されるエネルギー源も安定しないので内蔵の機能も安定せず、脳のエネルギーレベルも一定に保つことができないそうです。
一方、ファットバーニングの場合、脂質タンクから安定的にエネルギー源が供給されるため、インスリンと血糖値が一定の水準にキープされるので、各臓器、脳の活動も高いレベルで機能することができるそうです。
また、糖質には中毒性があり、糖質と摂れば摂るほど糖質を欲してしまうという事実もあるそうです。
さらに、満腹を感じる満腹ホルモン「レプチン」は脂質やタンパク質を摂ったときは盛んに分泌されるのが、炭水化物(糖質)を摂ったときはあまり分泌されないというのです。
だから主食をついつい摂り過ぎてしまうという方が多いそうです。
もっとも恐いのは、糖質はタンパク質とくっついて熱が加わるとAGE(週末糖化産物)という極めて破壊的な物質に変化してしまうらしいのです。
糖質を有り余るほど日常的に摂っている私たちは、常に体内に過剰な量の糖質が存在しています。
それが、体中の様々な組織、タンパク質とくっついて長い間に体温で温められているうちに、AGEというモンスターに変化してしまいます。
AGEは細胞を攻撃、慢性炎症を引き起こす恐ろしい物質です。
例えば、
➀AGEが血管を攻撃、傷つける
↓
➁血管の傷ついた箇所にコレステロールがしみこむ
↓
③それを防ごうと免疫細胞や血小板がやってきて塊をつくる
この塊が血栓だそうです。
ダイエット面でみても、現代人はシュガーバーニングで糖質の燃料タンクからばかり燃料を消費しています。
脂質タンクの燃料は一向に使われない上、インスリンのトラックが細胞に配りきれなかった過剰な糖質をどんどん乗せてやってくるので「タンク=体脂肪」は膨れるばかりです。
そもそも、緊急時のためのシステムであるシュガーバーニングです。
古代人は1年間に摂取する糖分は小さじで22杯だけであったそうです。
しかし現代人は同じ1年間に摂取する糖分は63キログラム(小さじ1,400杯)にもなったそうです。
でも、ここで疑問がわきます、冒頭でも取り上げたとおり、唯一の脳の栄養源であるグルコース(ブドウ糖)の摂取量が年間小さじ22杯なんて少なすぎないか?ということです。
ファットバーニングでの体内での化学反応
脳の栄養源についてですが、これは中鎖脂肪酸を含むオイルを摂取したときや、ながい空腹が続いた時に人体からケトン体という物質が発生します。
このケトン体が脳を含む各臓器の栄養源となります。
脳についてはグルコース(ブドウ糖)を摂取したときよりもケトン体を摂取したときの方がパフォーマンスが高いことが解っています。
もうひとつの疑問ですが、脂質を摂り過ぎて太らないか?
ということですが、博士によると脂質は炭水化物や糖質と一緒に摂ると太るのであって、脂質だけなら太らないし、ファットバーニングの状態に身体がなっていれば、体脂肪がたまり続けるということはないそうです。
また、先述したように、脳の6割は脂質が占めているので脂質を減らす食生活「ローファット」にしてしまうと、脂質を原料とする神経伝達物質やホルモンの昨日に弊害を及ぼすそうです。
脂質は身体の中で沢山の使い回しができる栄養素だそうです。
ホルモン、酵素の材料として、さらに細胞膜、脳内神経伝達物質などなど・・・
良い油をしっかり摂ると、細胞が元気になるので内蔵の働きがよくなり、肌や髪質も美しくなるほか脳の働きもも記憶力、集中力が改善したりすると言っています。
そして、前述の「アイザック・H・ジョーンズ博士がこの食事改善で大きく期待できる効果」の2番目の「慢性炎症を防ぐ」効果が大きいです。
そもそも炎症とは何かです。
◆身体のどこかを強く打つと、その部分が赤くなります
◆膝をすりむくと血が出ます
◆喉に風の細菌が入ると腫れて痛くなります
これらが炎症だそうです。
でもこれらは皆急性炎症で、原因が取り除かれれば治まります。
しかし「慢性炎症」は、炎症の原因がずっと取り除かれない、ずっと攻撃を受けているという状態が続いていることだそうです。
この慢性炎症が長引くと、細胞やその中の遺伝子まで傷つけてしまい、血管障害、腎臓障害、細胞の変異による癌、アルツハイマー病などになったりするそうです。
古代の人々の生活の時には制御できていた遺伝子の中の病気のスィッチを押してしまうと警告しています。
では具体的に「良い油」とは何か?
食生活をどうのように、どのくらいの目安で変えていけばいいのか?
ということですが、ここは是非、本を買ってお読みいただきたいと思います。
今回も最後までお読み頂きありがとうございました。
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