俳優の野村宏伸さんがテレ朝系列の「しくじり先生 俺みたいになるな! 3時間スペシャル」で大スターからの転落人生、失敗談を赤裸々に語ってくれました。
野村宏伸さんと言えば「教師びんびん物語」で田原俊彦が演じる「徳川龍之介」の後輩先生「榎本英樹」役で一大ブレイクした大スターでした。
高校卒業して角川映画の俳優オーディションで素朴さが買われ優勝。翌年には日本アカデミー賞新人賞を受賞。
そして1988年、教師びんびん物語以降はCM本数も2桁にものぼり、良い時で月収は6000万にもなったそうです。
このあたりから歯車が狂ってきます。
大スター野村宏伸さんが陥ってしまった人生の錯覚
やがて、事務所に対して(この頃は角川事務所ではない)「だれのお陰でこの事務所はなりたっているんだ?」「休みが取りたいっていってるだろ?」「仕事を持ってこいよ!それがお前らのマネジメント力だろ?」などなど、20代にして周りの人生の先輩方に対して大きな口をたたいていたそうです。
気弱な「榎本英樹」のような役はやりたくない!
ハードボイルドなど男らしい役柄しか受けなくなったそう。
そんな役柄で主演ドラマがスタートしてもまったく視聴率が取れず主演の話も来なくなってしまったそうです。
ファンに対してもひどかったと当時を振り返ります。
ファンから「教師びんびんの榎本さんですよね」と話しかけられると上からの恐い目線で「だから・・?」と冷たく返すしまつだったと当時のファンにお侘びをしていました。
同時にそのころはお金の使い方もどんどんエスカレートします。
「お金は1000万円からでないとお金と思わない」「衝動買いで買った600万円のキャンピングカーは一度乗ったら飽きて手放した」「2億8000万円の家を世田谷に購入したが、10畳のお風呂場は広すぎてただただ寒かった」
仕事は永遠に順調で永遠にお金が入ってくると思っていたそうです。
狂いだした金銭感覚、と天狗なキャラクター、そんな態度の野村さんはとうとう周囲からも愛想をつかされてしまい、仕事も激減。
その後結婚して、家族のために主役以外のオファーもこなそうと一念発起します。
この時も内心は「2番手、3番手の役なら楽勝で取ってこれる」と自負していたそうです。
しかし、舞台出身の実力派俳優がもてはやされ、演技力よりもイメージやマスクで売っていた野村さんには厳しい環境になっていたといいます。
そして、40代にして無職状態、そのうえ1億円ほどの詐欺まがいの被害から奥様にも見放され離婚、アルバイト生活に陥りました。
今の野村宏伸さんが語る教訓
そんな野村さんは当時を振り返りこんなことを仰っていました。
「自分が稼いでいるんじゃない、稼がせてもらっているのだ」
当時は20代前半の野村さん。
もちろん自分でこの事に気づかなければならなかったということも言えるでしょう。
ただ、若い野村さんに群がるコバンザメのようなやからには、野村さんの鼻をひっぱり天狗までに育てた大人たちもいたことでしょう。
成功者たちは「三者よし」世の中のため、相手のため、自分のために努力して成功をおさめるも、成功したのちに、このバランスを崩して自分のためにを最優先した「一者よし」になり坂道を転がり出すと言います。
野村さんには本当に勇気をもって語ってくださり、ありがたいな~と思ったのと同時に、一皮むけた大人の格好良さを感じた番組でした。
今回も最後までお読み頂きありがとうございました。
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